崖の上のポニョ

DJポチ

2008年07月31日 21:56



海を臨む崖の家に住む少年の宗介は
瓶に入り込んで動けなくなっていた
さかなの子・ポニョを助けた
「宗介の母リサのカーレーサー並みの
ドライビングテクニックをみよ」


宮崎駿監督が
自ら原作を手がけて描くのは
海辺の町と海そのものを舞台にした
少年と少女の物語

2人が出会い、冒険し、
絆を育んでいく姿を、生き生きと映し出す
作画は全編においてCGを廃し
手書きでの表現にこだわった

冒頭の海の描写が素晴らしい
クラゲや魚の大群は
光の演出も含めて手が込んでいる

色が無限に使えるCGで
制限がある手書きの味を
表現する色彩は逆に難しい

無色透明ではない
海の水を背景にさまざまな
色の生物を表現するのは
プロの技だったりする

ポニョが海上にでるシーンで
今度は海底のゴミを画面に写しだし
冒頭をさらに引き立たせている

次に魔法を操るポニョが
嵐をひっさげて海上に戻ってくるところ

平和な町の風景が
凶暴化した大津波で一変するが

宗介が「ひまわりの家」で聞く
雨風の音の作りは手が込んでいる

沖縄に住む私が聞いてもリアルだと思う
隙間から吹きこむ、小さな音や
風に反応し振動する小道具の音がいい

そして、嵐や津波の
作画における効果線なんですが

スピード線や集中線などの
特殊効果線の描き方が際立って
目立つアニメを久々にみました

雨の線の思い切った
力強さの描き方は
CGアニメになれた者には
新鮮に感じられるほどだった

宮崎ファンタジーは
大人と子供のテリトリーが
明確に分けられており
互いに介入することはなかったが
今回は違う

まして、息子に嫁に姑の
生臭い関係が中心なのに
今回は子供のことに親が口出しする
物語で思いきったことをしている

今までの主人公は
かならず挫折をして
這い上がってくる流れがあったが

宗助は5歳でありながら
大人も見習いたくなるほど
しっかりとし、考えや行動に
迷いがないせいもあって

周りの大人が子供にみえてくる
特に「ひまわりの家」のお婆ちゃんたち

それゆえ
子供映画にありがちな
大人が子供を心配して感情移入する
ことが全くといっていいほどない

弱った赤ん坊を助け
魔力を使い果たし
生死をさまようポニョを守る
宗助をたくましく思える

ヒロインのポニョですが
半漁人姿の不気味さも手伝って
話題になってますが(幼稚園の姪っ子が泣いた)
キモ・カワイイと言えばそうだし
金魚姿は好評なのだからいいのでしょう

ラストに
5歳児のラブシーンがあるが

親なら赤面するだろうし
大人ならつまらんだろうし
子供は意味がわからんだろうし
米国人なら苦笑するだろうしで
(児童のラブシーンに厳しい)

おさまりの悪さを感じました

崖の上のポニョ

ゲド戦記

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