カールじいさんの空飛ぶ家

DJポチ

2009年12月06日 16:22



78歳のカールは、一人暮らしの孤独な老人。
彼には、「いつか叶えよう」と亡き妻と
誓ったまま、諦めかけていた夢があった。
「第66回ヴェネチア国際映画祭で、
栄誉金獅子賞を受賞した記念作品です」

『モンスターズ・インク』のピート・ドクター監督と、
『ファインディング・ニモ』の脚本家ボブ・ピーターソンが
贈る、ピクサー初の3デジタル・アニメーション。

超自然的な体験の後、すべてを受容して
積極的に行動していくカールじいさん。
この物語は、過去にとわれずに、
新しい生活へ一歩踏み出す勇気をくれる。

物語はカールじいさんの生い立ちから始まる。

妻エリーとの衝撃的な出会いは、
いかにもピクサー的な夢にあふれたもの

それから結婚した2人だったが、
子供ができなかったのをはじめ、
貯金をはたくたびに砕けるビンが、
小さな願いさえ叶えられないことを嘆く。

現実的な描写の数々が、ピクサー色で
多少は緩和されているとも思えるが、
どこか、もの悲しさがある。

2人が徐々に老いていくに従って、
観ているものは気づかされる、
夢に溢れた従来の展開とは趣向が違うということに。

家そのものが、2人のすべてなら、
その周りを取り囲む、環境の変化は、
老人を煙たがり、その居場所も奪おうとする、
現代社会をさらりと象徴している

この一連の流れの丁寧な表現は、
ああやっぱり、ピクサーなんだなと思った。

カールじいさんは、堅くて頑固な人という
ステレオタイプだが、
これは先入観ではないかと思う。

子供相手に商売をやっていた過去や、
妻を失ったことで、落胆している状態で、
地上げにあっていることを考えると、
後天的な影響でそうなっていると思う。

急に冒険に目覚めたというより、
元々、少年のような気持ちを持ち続けていたと
考えると、風船を使った行動は如何にもと思える。

亡き妻エリーとの夢を叶える為、
カールじいさんは、エリーの化身ともいえる
わが家に風船をつけて旅にでる。

小太りな少年ラッセルも加わって、
孤独ではなく、賑やかなものになる。

夢の地についた時に、カールじいさんは、
願いを叶えたのに、どこか虚無感を覚え、
妻エリーのノートを読みかえす。

そこには、カールじいさんが気付かなかった、
妻エリーの思いが書かれており、
ぜひ劇場で確認してもらいたい。

再びカールじいさんは、空に飛び立つ為に、
家の中にあった古い荷物をすべて捨て去る、
それらは、新しい人生のスタートをきった証しでもある。

不思議な首輪を付けた犬達や
カールじいさんとある老人の対決と
趣向の変わった冒険が待っています。

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