「関羽、張飛、趙雲のガチンコ・バトルは
一度は観てみたいと思うシーンだった」
劉備が建国した蜀国の五虎将の1人
武将・趙雲の半生を
アンディ・ラウの主演で映画化
同じく三国志を舞台にした
「レッドクリフ」が大ヒットを飛ばすなかで
その裏でバッタもんとは驚くが
これがよく出来ているのが不思議
趙雲という個人に焦点をあて
それ以外の将軍はナレーションで終わり
三国志が分からない人でも混乱することはない
それならタイトルを
本人の名前にすればいいのにと思うが
知名度でこれ以外にないのだろう
趙雲は、三国志の中でも
一番人気がある国、蜀の将軍で
劉備と旗揚げ時より一緒だった
関羽、張飛を除けば最古参にあたる一人
冷静沈着で厳格な性格であり
何をやらせても器用にこなす便利な人
諸葛亮は重要な任務にかならず彼を起用した
映画にも登場する
劉備の息子を救った逸話の逃走劇は
想像以上に困難なものだったらしく
あれでも控えめな演出になる
気が短い性格の張飛は、失態を演じた
趙雲を見つけたら、切り捨てるつもりだったらしいが
実際は血まみれになった彼の姿をみて
何もできずに、逆に彼を救っている
さらに、劉備もその姿をみて
趙雲を死の危険にさらした我が子を
投げ捨ててしまった。
それほど壮絶な姿に変わりはてたのだ
その後も一騎がけを何度かやって
同僚の黄忠を救ったりするなど
馬のあつかいが上手かったのがわかる
その黄忠を含めた
映画に登場する五虎大将軍だが
史実の上では五人中最も位が低く
他の4人よりも格下だった
これは、彼を手元に置いときたいと願う
諸葛亮のわがままとするそんな考え方もできる
なぜなら、諸葛亮の描く作戦を忠実に
実行できる将軍は趙雲しかいなかったからだ
この話からすれば、まず映画のような
ことは起きえないのがわかる
これがとても重要で、平安や曹嬰という
オリジナルのキャラクターを登場させて
晩年の趙雲の最後の戦い「鳳鳴山の戦い」を
クライマックにしているが
この話は「三国志」とは
かけ離れた映画独自の話であって
いくつか矛盾する部分がある
さらに、物語の前半20分で出世し
10分の恋愛話と急ぎ足で進んで
そこから20年後に飛んで
「鳳鳴山の戦い」話が1時間以上続く
時間配分に無理がありすぎて
ここで、全部の時間をつかってもいいと思った
どっちみち、オリジナルだから
ワザワザ「三国志」の逸話にふれる必要はない
平安との関係も、過去の思い出を挟むだけでいい
それぐらい、2人の関係はわかりやすい
反面に魏軍の曹嬰(女性)はなぜ登場させたか
盛りあがらないぐらい、趙雲との関係が浅い
2人の、戦場における心理戦だけは面白い
もう一つ、個人戦のバトルはよくできているが
集団戦に関しては「レッドクリフ」よりさらに劣る
引きのカメラワークをみると予算が影響しているのか
迫力に欠けるし、背景に奥行きが無く寂しい
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