三国志英傑伝 関羽

DJポチ

2012年05月30日 00:54



“赤壁の戦い”の数年前、
劉備の部下だった関羽は、
曹操の捕虜になる
「「美髯公」などとも呼ばれるほど、
見事なあごひげをたくわえていた」

『三国志演義』のエピソード
『過五関、斬六将』を映画化した
歴史アクション大作

数ある武将の中でも、後世の人間によって
神格化され、47人目の神となった関羽は、
中国の道徳話でネタになる人である

義理堅く信義に厚いというところが、
曹操に好かれているような感じになってはいるが、
映画で言われるような、羊のごとき人ではない

曹操が、いろいろと手を焼いて、
その他の武将の反感を買ったのは事実で、
その剛情で自信過剰な性格は、
どちらかと言えば、飼えない狼そのものだ

さて、この映画は『三国志演義』を
うたっておきながら、実際の物語は
オリジナルで脚色されている

関羽の主君である、劉備の許嫁である
綺蘭との禁断のラブストーリーであるが

ひと波乱、ふた波乱でもあればいいが
とってつけたような展開で、面白味はない

一番悪いのは、綺蘭が最後まで
関羽に振り向かないことだろう

原作にはない、曹操の元に留まることを
選択した関羽を、劉備の元に連れていく為に、
自らを犠牲にして、諭そうとするほどだが

ラブストーリーだと、単に痛い人か
空気を読めない人になってしまう

なので、相手のせいで、関羽の人間性が
より淡白に感じられていく

劉備とは義兄弟なので、契りの深さを
表現してのことだろうが、そんな堅い話を
皆が求めているのかどうかは、意見がわれる

その逆に、曹操の人間味あふれる
人格者としての表現の数々は、
映画では、あまりみられないところ

時間が進むほど、関羽のカブが下がって
曹操のカブが上がっていくものになっている

とくにラストシーンなどは、
曹操の人となりである、コロコロ人が変わる
という一番おいしいところを、さらっている

曹操が主人公でもいいぐらいだ

肝心なアクションに関しては、戦場を
駆け巡るような話ではないので、
武勇知略を尽くした熱い戦いはみられない

関羽を演じるドニー・イェンの
個人技が光るわけだが、身長が小さくて
原作のイメージよりは、重量感で劣る

この次は、張飛を映画化してほしい


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