チェンジリング

DJポチ

2009年03月12日 16:03

 

1928年。ロサンゼルスの郊外で息子・ウォルターと
幸せな毎日を送る、シングル・マザーのクリスティン。
ある日、家で留守番をしていたウォルターが失踪する。
「80年近く前の事件であることから
映画の登場人物は全員実名」

誘拐された息子の生還を祈る
母親の闘いを描くサスペンスドラマ

米国で実際にあった
ゴードン・ノースコット事件を元にした実話を
クリント・イーストウッドが映画化した

平凡な主婦役のアンジェリーナ・ジョリー
ここまでカヨワイ彼女を観れるだけでも
この映画の価値は高い、とにかく泣く

5ヵ月後、警察に保護され
彼女の前に戻ったのは
最愛のウォルターではなかった
ここから事件の雲行きが怪しくなる

この少年は、息子だとウソを尽くし
母親の必死の訴えにも
警察は取り合おうとしない

時代背景を言えば理解してもらえると思うが
この時代の警察は、汚職まみれで腐敗してきっており
そこらのギャングよりもタチの悪い組織だった

民衆への弾圧とも取れる
法を超えた強権で、事件の隠蔽やら
犯罪の捏造などもやっていた

その警察と民衆の間の争いに
巻き込まれてしまったのが
クリスティン・コリンズなのです

警察にとって厄介な人物を異常者として
精神病院に強制入院させたという事実を
クリスティンは、民衆に明らかにし
立ち向かっていくのだが

だが、この警察腐敗よりも
当時の米国には大きな問題があった

それは、女性差別

それを意図する言葉がよくでてくる
「シングル・マザー」「母親の責任」「権力との戦い」
「精神異常」「育児放棄」

女性が差別された時代に、男でも怯えてしまう
腐敗した社会のしくみに一人の女性が立ち向かった

女性の地位向上の闘いなのです

ただ、子供の安否を気遣うだけなのに
それが、全く別の方向に展開していくあたりに
男の愚かさを象徴させ、活躍するのは男どもだけにし

彼女を徹底した傍観者に表現しながら
妥協することのない芯の強い女性としての
みせばをちゃんと用意してあった

もっと言えば、犯人側には
女性もいたが、この作品には登場していない
意図的にだと思うが、考えすぎでしょうか

ただの法廷闘争で終わったなら
警察腐敗との闘いだっただろうが

この映画はもうひと山をラストに用意して
警察腐敗を打ち消し、政治色を払拭してまで
母親の強さと子供との絆を表現した

監督のクリスティン・コリンズという
一人の女性への敬意だったと思いたい

何故なら、彼女は映画にあったように
希望を信じて、死ぬまで
息子の生存を信じていたという


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