ヒューゴの不思議な発明

DJポチ

2012年03月31日 17:07



1930年代のフランスはパリ。
父を火事で失ったヒューゴは、駅の時計台に隠れ住み、
駅の時計のネジを巻いて毎日を過ごしていた。
「ヒューゴ役のエイサ・バターフィールドの
さまざまな表情の演技に感心する」

「シャッターアイランド」の
マーティン・スコセッシ監督による
自身初の3Dファンタジー

父親が残した機械人形に隠された
秘密を探る少年の冒険を描く

第84回アカデミー賞では同年最多の
11部門にノミネートされ、5部門で受賞を果たした

オープニングは、パリのリヨン駅から始まるが
いまままで観た映画の中でも
グリグリ動く、3D映像に驚く

多くを語らず、その目的すら観えない
ヒューゴ少年と頑固な玩具店の主人との
一連のやりとりは、観客をスムーズに
この世界に引き込んでくれるほど魅力的だった

観客の期待と興味は
すべて、ヒューゴ少年に向いており
スポットが集中している状態なのだが

それが一転するのが
機械人形の修理に成功した辺りから

そこからは、映画創生期に活躍した
実在の人物、フランスの映画製作者
ジョルジュ・メリエスに主役がバトンタッチされる

元マジシャンという経歴を生かして
数々の撮影技法を発明した人であり、
SFXの創始者でもあるメリエス

1902年の映画『月世界旅行』を
知っている人なんて、そうとうな物好きだが
私も特撮本で読んだぐらいでしか知らない

そんな彼や、その辺の歴史に
全く興味のない人からすると、
ここからの時間は、退屈に感じるかも知れん

映画好きな私としては、
この当時の撮影ギミックを再現している映像の
数々に目がキラキラ光って、楽しめるのだが

ヒューゴ少年のドラマチックな
ストーリーを望んだものは、がっかりだろう

無駄のない歯車の時計仕掛けと
都市を重ねることによって、
この世に無駄な人はいないというメッセージを

居場所のない孤児である
ヒューゴに語らせることに強さを感じる

実は、ヒューゴ自身は自らの存在意義を
ラストまでは、みいだせていなかった

叔父の居なくなった駅に、いつまでも
留まって、誰からも依頼されていない
時計修理にせいをだしていたのは
彼がその場に、囚われてしまっていたからだ

頑固な玩具店の主人と同じだが、
そのふたりの運命的な出会いを演出し
ふたりを救いだしたのが、
亡き父が残した機械人形であったわけだ


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