未来世紀ブラジル

DJポチ

2012年08月16日 20:50



クリスマスの夜。ショー・ウィンドウがテロのために爆発。
こわれなかったTVでは情報省次官のヘルプマンが、
情報管理の重要性を力説しているところを写し出している。
「カルト映画として一部の人間の強い支持を受けている」

アリイ・バロッソ作曲の“ブラジル”が
バックに流れる近未来ブラック・コメディ。

80年代に観て以来、久々にレンタルをしたのですが
人の記憶っていいかげんで、
未来のブラジルの話だと思っていました

20世紀のどこかの国の
暗黒社会を舞台としているのです

超情報管理で、国民のプライバシーなど
へったくれもないそんな社会
書類ひとつが、命運を左右することになる

主人公サム・ラウリーは、
出世欲も気力も軽薄な、そんな人物で
銀色の羽根をつけたヒーローに扮し、
美女と出会う夢を毎日みていた。

おとぎ話にはまる、大人などには
住みにくい社会に違いない

サムにとっての不幸は
その美女が現実に存在したことだ

もうこの時点で、夢と現実の境が
崩壊することになる

極端な考えや行為を行ったりして、
結果として社会への適応を
著しく困難にして、騒ぎをおこす

未来世紀ブラジルの社会は
超情報管理の社会だ、ひとつのミスも許されない
ミスがでれば、辻褄を合せる作業が必要になる

映画では、それを多量の書類で表現していが
その書類のミスを被る人間もまた必要になる

はたき落された虫がタイプライターの上に落下して
タイプ中の容疑者の名前が、ミスったのも
そのひとつにすぎない

テロリストの影も、数々の事件も
そのミスを被る人間は誰でもいいのだ

情報省記録局のカーツマン局長が
検束費用の超過分払いもどしの件を
サム・ラウリーに押し付けたのも
まさに、それを言い表している

何が大事で何が大事でないか
ものごとの重み付けの判断が
周辺とズレている所に、おかしさがある

サム・ラウリーはジルの無実を
最後まで直向きに訴えるが、
周囲にいる連中にとっては、
そんなこと、どうでもいいことなのだ


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