ダークナイト

DJポチ

2008年08月09日 13:38



ゴッサム・シティーの最悪な犯罪者ジョーカーは
マフィアたちに成り代わって
バットマンを追い込む“ゲーム”を開始する
「狡猾な知能犯ジョーカーの勝利で
バットマンは逃亡者(犯罪者)となる」


シリアスかつ重厚なテイストで
バットマンの誕生秘話を描いた
『バットマン ビギンズ』の続編

ゴッサム・シティーに現れた
史上最悪の犯罪者ジョーカーに立ち向かう
バットマンや検事デントの姿を
目の離せない展開と共に描いていく

本作撮影後に急逝した
ヒース・レジャーの
全身に異常性と破壊性をまとった
犯罪者ジョーカーは
ハリウッド史上に残る悪役になった

数々の米国ヒーローの中でも
「バットマン」は超人ではないただの人間
彼の悩みは、超人たちとは全く違う

人として限界があり
体中が傷つきながら
頼まれもしない正義の実行で
周りの恨みを買い、敵をつくる

法と正義の間で揺れ動き
偽りの生活に疲れを感じるが
超能力がないおかげで
いつでも普通の生活に戻れると思っていた

が・・・

元恋人のレイチェルに危ぶまれたように
ジョーカーの仕掛けた究極の選択で
私心を打ち消し、公人としての行動を選択する

恋愛を何よりも大切にする
観客の期待を裏切り
失望させることになったが

これによってクリスチャン・ベールのバットマンは
法を守らないどころか
手段を選ばない非情さをもつ
ヒーローに生まれ変わる

全国民の通信の盗聴
フェリーの人質無視

リアル志向なら
なおさら汚れることを
難なくやってのけ
彼を支える味方からも非難される

もう一方の
ヒース・レジャー演じるジョーカーは
宣伝にある単純な巨悪ではない

冒頭の銀行強盗で
強盗団を手玉にとり

資金洗浄で銀行と結託する
マフィアと企業の悪党たちも攻撃した

札束のキャンプファイヤーは
思想が行動として表現される「儀式の火」そのもの

バットマンが単純な正義の味方ではないように
ジョーカーも単純な悪党の味方ではない

主眼が殺害行為や破壊活動に
おかれているのではなく

正義だろうが悪だろうが関係なく
人々を扇動することによって
秩序の崩壊を狙う

悪党をとおりこして
強力なカリスマ(救世主)として
ゴッサムに君臨しようとした

バットマンが仇であるジョーカーを
殺せない理由がここにある

ジョーカーの標的には
ゴッサム・シティにやって来た
地方検事ハービー・デントも含まれていた

ハービーはバットマンが抱える
矛盾やジレンマを浮き彫りする
法の番人たる純粋なヒーローで
この映画のキーマンです

ヒースが役作りのために
不眠症・神経不安に苦しみ
最終的に薬物中毒による事故死に至ったことも
このジョーカーをみたら納得できる

気味の悪いジョーカーの音楽が流れるシーンは
相手の役者が演技ではなく
マジでビビっているようにみえた

最後の最後まで
ジョーカーの思い通りにことが
運んでいるのが恐ろしかったが

フェリー人質の想定外は
良心の呵責という、彼自身が持っていない
感情を計算できなかった為だと思う

ゴッサム・シティの街がより
現実的な存在になり
ファンタジー色が完全になくなった

従来のコミックヒーローものにない
無秩序が生み出す
正義と悪の枠を超えた魅力は
映画史に残る作品です

良心的な正義の味方として
ゴードン警部と家族の存在が
最後に観客を安心させてくれる


バットマン ビギンズ

ダークナイト

ダークナイト ライジング


にほんブログ村

↑↑↑映画評論・レビューblogランキングに参加中!↑↑↑
この記事が参考になればポチッとお願いします (^^♪




09年の記事一覧(モバイル用)

08年の記事一覧(モバイル用)

07年の記事一覧(モバイル用)

06年の記事一覧(モバイル用)

関連記事