ＤＪ犬による映画雑談

「ラストシーンは複雑で納得がいかない人もいるだろう」

エイリアンの襲撃で半壊して捨てられた地球を
監視していた男が、謎めいた人物との遭遇を機に
自身と地球の運命を左右する事態に巻き込まれていく。

主人公のジャックが今は忘れられた状態を取り戻す、
記憶の再生というSFラブストーリーだが、
他の作品と違うのは、「今は」という語句は、
地球という存在を指していることだ

ジャックは、任務の途中で絵画や本、人形、指輪、
などなど、失われた世界を思い出せるものを集めては、
思い出に浸っているところでよくわかる

夢に出てくるヴィクトリアの存在は、
彼にとっては、驚きと戸惑いでしかない

それだけ、妻ジュリアとの関係が、
深いことを指していると思う

映画の中では、何度も妻ジュリアを
一緒に地上に降りるように誘っているのは、
本当は、彼女と一緒に暮らしたかったのだと思う

それは、自らの正体に気づいた時でも、
変わらなかった。その気持ちの強さといったら、
相手が、コピーでも変わらないわけだ

本当の妻であるヴィクトリアと、
現在の妻であるジュリアとの関係は、
複雑な三角関係だったのだろう

もしかすると、三人でタイタン探索に向かう
時には、そんな関係が出来ていたのかも知れない

ヴィクトリアはヴィクトリアで、
そんな微妙な空気を読んでいた感じがする

また、本来は主役級のエイリアンが、
あまり目立たないのも、この作品の特徴のひとつ

オートマタが出てくるだけだが、
球状型のやつで、テラホークスに似てる

動きがスマートで素早いので、
戦闘シーンは盛り上がるが、
あんな奴を、よく捕獲しようとしたなと思う

ビーチ（モーガン・フリーマン）という謎の男。

ジャックの変化に驚いた様子が、彼の口から
語られるが、どうも周りの人との温度差を考えると、

ジャックは、人間を助けるようなタイプでは
なかったようで、学習して成長したような、
受け止め方をしていたような感じがする。

過去のジャックは、想像を超えるほど、
恐ろしい存在だったということだろう

モーガン・フリーマンは、
本当に、いい役柄だと思う。

トムと並んで、スイッチを押す
あの一瞬の間の表情なんか最高だった。


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