ＤＪ犬による映画雑談

「巨大戦艦ヴンダーおよび数十隻の僚艦からなる艦隊は、
すごい迫力です」

人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」
同作を新たな解釈を加え、再映画化した
新劇場版の第3作。

劇中で「将棋崩し」の場面が出てくるが
この作品は、従来の世界観を一度崩し
再構築していく

前作より、14年が経過し、登場人物も
世界も変わってしまった今作品

長い眠りから覚めた主人公の碇シンジは、
長い間離れていた所に久しぶりに戻ると
別世界になっており面食らう

というか、なんとか受け入れようとするが
やはり、どこか無理が重なってしまう

碇シンジが犯した、「ニアサードインパクト」の
罪や過失を償う罪滅ぼしは、非常に過酷だった

綾波 レイを救えた事実こそが、
本人の唯一の希望だったわけだが、
それも、あっさりと否定されて終わり

登場人物で唯一、シンジを思いやる
渚カヲルがいなかったら、この映画は
単なる贖罪映画で、心を重くするだけだった

中盤に出てくる、碇シンジと渚カヲルの
2人で演奏するピアノの連弾が、あれほどまでに
さわやかで気持ちがいい感じを受けるのは、

重苦しい心の内を忘れて、素直な気持ちを
垣間見せるところだからかも知れない

解説の必要な語句や、ストーリー展開は
予習していないと付いていくことができない

普通なら、登場人物がわかりやすく
教えてくれそうなものだが、それは全くない

かといって、置き去りにされてしまうことは、
苦痛になるわけでもない。

なぜなら、主人公の碇シンジも、
観客と同様に、最後まで意味が分かってないからだ。

要するに、観客と碇シンジとの
シンクロ率が高い劇場作品となっている


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