ＤＪ犬による映画雑談

９０年代の不良漫画「クローズ」を
オリジナルストーリーで
映画化したのが「クローズZERO」だ

ＺＥＲＯの名の通り、原作の主人公
坊屋春道の登場以前の鈴蘭高校が舞台で
学内の覇権を巡って拳と意地と
プライドをぶつけ合う男たちの姿を描いていく

一歩間違えると極道ものと
あまり変わらないものに
なっていたはずだが

三池崇史監督による
絶妙なサジ加減で
学園青春ものになっている

金属バットなどの
凶器がでても
傷の残らない怪我ばかりだし

ヤクザが絡んでも
危ない商売はでてこないし

セックスやドラッグも
全く無縁な内容だし

あるのは義理と人情あふれる
喧嘩ばかりで
激しい殴り合いが最後まで続く

登場人物のキャラが
立っているので退屈は全くしないが
いったいどゆう生活をしているのか
疑問になる連中ばかりだ

子供中心で大人が
介入する部分が少ないことに
成長をどう描くか疑問になったが

鈴蘭にでてくる彼らは
何年も修羅場をくぐったような
大人びた人達なので
その必要は全くなかった

特に山田孝之の存在感は抜群で
高校生とは思えぬ風格は
登場人物のなかでも別格だ

これで身長が
もうちょっとあれば
最高だったんだけど

喧嘩シーンのアクションが
ドアをぶち破り
体吹っ飛びの
迫力あるものなので
なおさらそう思った

主人公の小栗旬は
本当に驚くぐらい
やさしさが全身から
自然に溢れる人でうらやましい

女性が少なくて
華やかさに欠けるが
原作未読の人でも
十分楽しめる内容です


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