ＤＪ犬による映画雑談

「現実のミステリが創作を超えた今
オカルトだけは創作が上であってほしい」

京極夏彦のベストセラー
「京極堂（百鬼夜行）」
シリーズ第２作目が映画化。

０５年の
『姑獲鳥の夏』（うぶめのなつ）に続き
２作目の映画化となり

関口役をのぞいて
同じ俳優が同じ役を演じているが

『姑獲鳥の夏』とは
まっるきり雰囲気が違うので
別作品とみるべきかな

オカルト。
ミステリ。
戦後の日本。

現代のベストセラーで
奇怪な事件を追っていく
人気の京極堂シリーズは
その手のもの好きには
たまらない作品です

美馬坂医学研究所の
箱のような建物も
セットで再現しているが

建物というのは
オカルトでは重要なキーで
その出来で面白さも変わる

最新技術を使って作り上げた
戦後の東京の風景は

物量の上海ロケと
最新ＶＦＸで再現されており
完成度の高いものになっている

分厚い原作本の構成を変えて
分かりやすく編集しているとはいえ
難解さは変わらず

謎を解決した爽快さや
次の展開が気になる
高揚感がないのんびりとした
映画になってしまっている

特に人物関係が
原作スルーの人には
分かりずらい

現代の日本映画で
主演に若手を配せず
ベテランで中心を組むのは
いいのですが

ゲストにしても
主要なキャストにしても
主役級の人ばかりでは
飽きるだろうと思う

久保竣公は重要な役で
あるはずなのに登場シーンが
少ないと思う

京極堂側の中心人物が
多すぎるのが原因だろうが

中禅寺敦子は
泣く泣く削っても
よかったのではないでしょうか

この映画の
最大のミステリは
終わったあとでもわからない

美馬坂 幸四郎が
研究所で何を
したかったのかでしょう


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