ＤＪ犬による映画雑談

「天使の羽根で銃の弾丸をはじく
もったいぶらずに早くでてこいガブリエル」

堕落した人類を見限った神に遣わされた
天使軍団と、人類の壮絶な戦いを描く
アクション・スリラー

悪魔によって滅ぼされる人類と
思いきや、この映画では
天使によって人類が滅ばされるという
世紀末思想に従順な内容になっている

天使も悪魔も、人類へのお節介という
点においてはどっちもどっちだが

ノアの方舟にように
天使＝神は、過去に地上を滅ぼした
前科もちという点において

本当は悪魔よりも厄介な奴らだ

そんな天使が戦場に選んだのが
ＮＹやロサンゼルスだったなら
さぞかし、派手な花火が上がる
騒々しい映画になっただろうが

この映画が選んだのは
ワザワザ砂漠の中のダイナーときている

冒頭は、ロサンゼルスではじまるのに・・・

ダイナーは、幅広い性格の
人たちを引き付ける場所であり
アメリカ文化の特質を代弁するような
そんな場所だったりするので

人類の存亡という、でかいテーマには
不釣り合いな場所だ

そしてなにより

妊婦なのにタバコをプカプカふかし
生まれたらすぐに、施設にあずけるとか
どうせなら、中絶すればよかったと
母親らしからぬことを連呼する

次世代ならではの、アンビリバボーな
親から生まれる、そんな赤ちゃんこそ
人類の希望を背負った救世主という

普通の子供としても、
将来を心配したくなるほど
赤ちゃんに神秘性を感じない
これは欠点だろう

キバが生え、魂が抜かれた
レギオンなる化けもの共と
激しいドンパチがみどころだが

途中、ガブリエルとミカエルという
夢の対決をはさんでも決着がつかず

結局、これからどうしたいのか
わからないまま、終わってしまう

神は語らないというが、
映画なのだから、もう少し説明してくれ

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by TREview