ＤＪ犬による映画雑談

ニュー・リパブリック誌の若き記者グラスが主人公の物語。
実話をもとにした話だが、表現が地味なせいか淡々と進む。
その辺が好みがわかれるところでしょう。
ニュー・リパブリック誌が権威ある硬派な雑誌だったゆえに
その当時の衝撃は大きかったのであろうが、米国の雑誌と
日本の雑誌ではその歴史が違うせいか、感覚的な衝撃度の
温度差があるかもしれません。単純に映画としてみた場合
脚色が押さえ気味で、あっとおどろく展開が連続して起こる
わけでもないので面白さをどこに求めるのかで、満足度も
変わってくるはずです。
ポチなどは、グラスのように人うけする性格はうらやましくて
しかたがない。ポチはチャックのような地味な性格なので。
人間の本性がこの話の重要なポイントになっています。
人間は、その話がウソかホントかなんてどうでもいいのです。
自分が信じたいから信じるのです。つまりそいつが好きか
嫌いかで決まるのです。なにせ、初めからその話が真実だと
証明されているわけではないのですから。
それなので、ポチは相手が嘘をついているかどうか気にしたことが
ありません。たとえ騙されたとしても、自分が信じたくて信じたこと
なので相手を責めることはできないと思っているからです。
そんな性格のポチを元彼女は
「損な性格で、損な役回りをして、そんなことを
全く気にしないってどうかしら？」と軽く批難してきます。



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