ＤＪ犬による映画雑談

全米史上初の
劇場型連続殺人事件で
未解決の事件を映画化した

１９６９年の科学捜査は
指紋と筆跡鑑定しか
ないのだから大変です

前半は
新聞記者のポール・エイブリーと
殺人課の刑事デイブ・トースキーが
中心となり物語が展開する

６９年当時の社会状況を
反映させ、ゾディアックの
大胆な犯行声明と暗号文に
振り回され、徐々に孤立していく
２人が描かれていきます

山ほどでてくる状況証拠が
ある人物を捜査線上に
浮かび上がらせてきますが

物的証拠がない以上
その先に進むことが
できないため行き詰るわけです

そして２人が事件からおりる
印象的なシーンがあるのですが
刑事デイブには「ダーティハリー」という
なんとも皮肉的なものになっています

ちなみに「ダーティハリー」には
ゾディアックがモデルとなったシリーズがあります

物語後半から
挿し絵画家で映画の基になっている
小説の原作者、ロバート・グレイスミスが
事件のまとめにはいるわけです

ここからの事件の展開が早い
次々と示される情報を吟味する
時間の余裕がないぐらいだ

時には狂気的に犯人にせまる
グレイスミスは、右往左往しながらも
ある事実にせまっていき
そして最後には犯人の名を告げるのです

この手の未解決事件を扱う
実話謎解きものは最後のところを
適当にぼかして終わりなんだが
この映画ははっきりと犯人を確定させるのだ

えっ、それって名誉毀損で
訴えられるのではないかと心配になるが
最後のテロップで説明がある

映画全体では
地味で淡々と描かれており
多大な情報が交差するため
興味のない人は
ついていくのも困難だと思う

最後に２時間３０分は
長かったなという印象が残りました


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