ＤＪ犬による映画雑談

「銃相手に、棍棒で戦う僧たち
「少林寺をみくびるな」のセリフに感動」

カンフー映画の歴史的金字塔的作品『少林寺』を
29年の時を経て新たな物語として構築。
アクションはもちろん、人間ドラマとしての
側面にも重点を置いて作られた

中華民国が樹立された
辛亥革命100周年を記念して
革命に絡んだ映画が公開されている

時系列で並べると
1906年の革命前の「孫文の義士団」
1911年の革命の年「１９１１」
1912年の革命後の「新少林寺／SHAOLIN」
となっている

時系列で観れば、時代背景が
よく理解できると思うのでおすすめする

さて今回の作品は、ある年代層には懐かしの
「少林寺」シリーズということになるが、
過去作品のリメイクではなく
完全オリジナルの新作になっている

過去の作品と大きく違うのは、
本物の「少林寺」が初の監修を行い
忠実に僧たちの生活が再現されていること

アクションも、あの修行シーンもなく
ジェット・リーもいないので、
ノスタルジックにはなれないが
だが、ジャッキーはいる

それなら、木人(もくじん)を登場させてほしかった

その変わりといっちゃなんだけど
アンディ・ラウという人が傍にいる

彼は腹心の部下である、ニコラス・ツェーに
裏切られ、娘と権力を失う将軍役だが

単純な復讐劇ではなく、少林寺の僧として
禅で悟りをひらくという、難しい役を演じている

映画としては、悪鬼という魅力的な役が
早々と消えてしまうのはつまらんの一言

だが、そこはしっかりとしていて
その役割を、ニコラス・ツェーが引き継いでいく

つまり、アンディ・ラウが権力の座を
追われなければ、欲望のまま大量殺戮を繰り返す
ダークな人になっていたわけで
ニコラス・ツェーは、その身代りになった
かわいそうな人になる

そのニコラスに、過ちを気付かせるため
最後に戦いに挑むアンディ・ラウだが
結局は、自らも今までの代償を払うことになる

武術としての面よりも、禅と悟りという
精神性に力を入れているのがわかる

それとラストシーンで
少林寺を砲弾で爆破していくという
スケールのでかいシーンがある

そこで人々を導く役を
ジャッキーが演じるという
できすぎ的なシーンがある

もうそろそろ、そのポジションを
他の人に譲ってもええのではと思った


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